コラム

2012/04/18

電気も地産地消で(山梨・TH)

電気も地産地消で

▼地産地消―という言葉が良く聞かれる時代だ。意味はその地域で作られた農産物・水産物などを、その地域で消費することである。

▼電気エネルギーでもその考え方が必要になってくるかも知れない。山梨県内での一例だが、東京電力が企業など大口向けの電気料金を平均17%値上げすることについて、3月22日、県内の小売店でつくる山梨流通研究会が独占禁止法違反にあたるとして公正取引委員会に申し立てることが話題になった。一方的な値上げを中止するとともに、企業側との協議で値上げ幅を決めるよう是正を求めるという。

▼契約期間途中の大口顧客が、電気料金の値上げを断れることを東京電力が明確に説明しなかったことに対しても山梨県内の企業から不満の声があがっている。今回の騒動で、一般県民も改めて不信感が募った。電気は自分達で確保しなければと思った県民も多いはず。

▼東京電力福島第一原発事故の後、山梨県内でも自然エネルギーに注目している。国内でも日照時間の長い山梨で急速に普及が進んでいるのが「太陽光発電」。甲府市の米倉山では東京電力と山梨県が共同で整備したメガソーラーが本格的に稼働した。最大出力は1万kWで年間発電力は一般家庭約3400軒の消費量にあたる約1200万kW。民間企業でも社屋に発電装置を設置するなど、全国トップクラスの日照時間、山間地を多く抱える地形というメリットを大いに生かしている。

▼震災によるエネルギー不足は仕方ないが、東京電力も一方的な値上げをする前に、国民に対して説明をする義務責任がある。エネルギーの地産地消が益々加速するだろう。(山梨・TH)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら