コラム

2012/04/27

教えてくれた姿は忘れない(茨城・MK)

教えてくれた姿は忘れない

▼新年度が本格化、新たな職場に異動した方や新人を迎えた職場も多いと思う。新しい人が早く力を発揮できることを願う。

▼茨城県建設業協会では、高校生や専門学校生に建設業の現場を少しでも理解してもらおうと、会員企業が生徒たちを受け入れる現場実習事業を長年続けている。昨年度も35社が受け入れ、指導した。

▼その折、参加した94人にアンケートを行った。それによると「現場実習に参加する前、将来は土木建設業に従事したいと思っていましたか」との問いに「イエス」と回答したのは62人だったが、「実習に参加して土木建設業に従事したいと思いましたか」と改めて聞くと「イエス」が75人に増えた。現場を少しでも体験したことで建設業に入りたいと進路を変えた生徒がいたことが分かる。参加した感想としても「仕事の大変さが分かった」「復興事業の迅速さに感動した」「作業に当たる人の健康管理や安全確認が徹底され『安全第一』の意味を少し理解できた」などの声が寄せられ、実際に作業に携わったことで建設業への理解が深まったようだ。

▼現場実習以外にも建設業協会では、現場見学会、建設体験学習、子ども向けのイベント「建設フェスタ」などを開催。建設業の魅力PRと若年労働者の確保に向けた取り組みに力を入れている。

▼このような事業を取材していつも思うのが、子どもたちに教えている大人の方が、生き生きとしているということ。子どもたちは教えられたことは覚えていないかもしれないが、一生懸命に教えてくれた大人の姿は忘れない。こういった取り組みの積み重ねが未来を担う人材の育成につながる。(茨城・MK)

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