コラム

2012/06/06

夢のトクホ・コーラ(群馬・SS)

夢のトクホ・コーラ

▼特定の保健的目的が期待できることを表示した食品であり、身体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む特定保健用食品・通称トクホ。健康ブームの影響だろうか、数々の食品に背伸びをする成人像が描かれたマークが印刷されている。その数は1000種に達するという。

▼今でこそ至るところで見かけるようになったが、1991年の制度発足後しばらくは認知度も低かったらしい。当たり前に見かけるようになったきっかけは高濃度茶カテキンを豊富に含む緑茶だろうか。脂肪燃焼を手助けするという効果が、多くの現代人の抱える悩みの解決につながると期待されてのことなのだろう。

▼そんな中、ついにトクホのコーラが販売された。食事の際に中性脂肪の吸収を抑え、上昇を緩やかにするとされる食物繊維を配合したとの触れ込みだ。インパクトは強烈で、発売からわずか2日で年間販売目標量の半分を達成したという。不況といわれて久しいご時世に何ともうらやましい話だが、それだけ消費者の要求に完璧に応えた商品といえるのだろう。

▼無論、筆者もトクホのコーラに飛びついた一人である。子どものころ「虫歯になる」「体によくない」などと両親に口酸っぱく言われ、敵視されていたことを思い起こすと、その激変ぶりは計り知れないものを感じる。

▼ただし、ただ飲めばそれでいいというものではない。規則正しい生活を営み、適度な運動を継続的に行うことが大前提にある。「ローマは一日にしてならず」である。まずは自らを律し、今までの無防備を一新し、「思い立ったが吉日」、すぐに実行あるのみであるが。(群馬・SS)

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