コラム

2012/06/22

頂点を目指す戦いが楽しみ(茨城・MK)

頂点を目指す戦いが楽しみ

▼4年に一度ヨーロッパの最強国を決定するサッカーの国際大会「ユーロ2012」が、ポーランドとウクライナで開催されている。時差の関係で日本でのテレビ放送は深夜や早朝になり、観戦は眠気との戦いでもある。

▼ユーロのレベルは、全世界の国々が参加するワールドカップよりも高いといわれる。ワールドカップは各大陸に出場国枠があり、日本が所属するアジアでも数カ国は参加が可能。一方で強豪国がひしめくヨーロッパには多くの出場枠が設定されているが、それでも他の大陸の参加国よりも強いと思われる国が大陸予選で敗退することがあるためだ。

▼ユーロの楽しみはレベルの高さだけではない。下馬評が高くなかった国が優勝する場合があることだ。前回大会は優勝候補のスペインが栄冠を手にしたが、その前の2004年大会では伏兵といわれたギリシャが優勝した。驚いたのが、1992年大会のデンマークの優勝だ。同国は予選を突破できなかったが、同じ予選を勝ち抜いた当時のユーゴスラビアが内戦の影響で出場停止となり、代わって予選2位のデンマークが出場。デンマークの選手は多くがバカンス中だったという。大きなプレッシャーもなく伸び伸びとプレーしたことが好結果につながったといわれた。

▼そんな歴史を振り返ると、国際大会を勝ち抜く難しさを考えさせられる。頂点を目指すため準備を重ねてきた優勝候補がつまづき、隙をついてダークホースのような国が勝ち上がる。そういったドラマに触れるのも観戦の醍醐味。

▼今大会の決勝は7月1日の日曜日(日本時間では月曜日早朝)。どの国が勝ち抜いているのか楽しみだ。(茨城・MK)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら