コラム

2012/07/18

キャップをワクチン代に(茨城・MK)

キャップをワクチン代に

▼ペットボトルのキャップを集めてアートを描き、集まったキャップはNPO法人へ寄付して世界の子供たちにワクチンを届けよう…。こういった取り組みが、茨城県内の建設業団体で始まった。

▼推進団体は、建設業関係21団体で組織している県建設産業団体連合会。各団体が、お茶や清涼飲料水のペットボトルのキャップを会員企業から集め、10月下旬に開催する子ども向けのイベント「建設フェスタ2012」で、来場した子どもたちにパネルにキャップを張ってもらい、大きなアートを描く。集まったキャップはリサイクルメーカーへ売却し、その収益をワクチン寄贈団体へ寄付。ワクチン代に充ててもらうというものだ。

▼この取り組みは、プラスチックの回収というエコ活動と、アフリカをはじめとする恵まれない子どものためのワクチン代にできるという大きな目的がある。キャップは400個で10円のワクチン代となり、20円で子ども1人の命を救えることになるという。

▼「ボトルキャップアート」は昨年の建設フェスタでも実施した。100人分の8万個を目標に回収を呼び掛けたところ、目標を大きく上回る61万個が。これは762人分のワクチン代に相当する。キャップの贈呈を受けたNPO法人の代表は、建設業関係者の力に驚くとともに、取り組みに参加した人たちに深い感謝を表していた。

▼直径数センチの小さなキャップ。捨ててしまえばごみだが、集めて活用すればエコやチャリティーにつながる。今回の回収目標は80万個(1000人分)。弊紙水戸支局でも回収作業が始まった。地道な取り組みが大きな力となることを願っている。(茨城・MK)

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