コラム

2012/08/04

監視カメラは見ている(新潟・KK)

監視カメラは見ている

▼商店街を猛スピードで走り抜ける車が引き起こした凄惨な事故や長期間逃亡していた指名手配犯の姿など、監視カメラの増加と高度化により最近では今まで見ることが出来なかった映像を見る機会が格段に増えた。時代の流れとはいえ、本格的な監視社会に入ったことは間違いないようだ。

▼監視カメラは従来のアナログ式からデジタル式への変更が進んでおり、画素数も大幅に向上したことから、たとえ小さく映っていても繊細な画像解析が出来る。今後も、さらなる技術開発が行われていくだろう。

▼常にどこかで何かを監視している監視カメラだが、我々の安全・安心を支えるために必要不可欠なカメラもある。国土交通省が各地に設置している河川管理用カメラもその一つ。北陸地方整備局では昨年の新潟・福島豪雨水害を踏まえ、外出先でもリアルタイムで河川の状況が分かるように5月から管内約300カ所にある河川管理用カメラの画像を携帯電話で見ることができるように画像提供を始めた。

▼最近でも九州地方を集中豪雨が襲ったように近年は未曾有の豪雨災害が相次いでいるが、河川の水位がどの程度まで上昇しているかを知ることで状況判断ができ、早期の警戒・避難につながる。

▼豪雨の際に河川の水位が気になり、自らの目で家屋や田畑の被害状況を確認しに行った結果、命を落とすという痛ましい例が後を絶たない。河川の水位を携帯電話で確認できれば現地へ様子を見に行くことなく状況を把握できる。監視社会の到来は諸手を挙げて賛成とは言えないが、救える命を救うための監視は今後も可能な限り進めるべきだろう。(新潟・KK)

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