コラム

2012/08/08

補助金制度の見極めを(山梨・TH)

補助金制度の見極めを

▼エコカー補助金が近く終了する見通しだ。政府によると、終了日の告知は「予算の残りが翌日の終了見込み分を満たせなかった場合」あるいは「予算額を超えた当日」になるということで、明確には解らない。

▼補助金は一定の燃費性能を満たす新車が対象で軽自動車は7万円、それ以外の乗用車は10万円が支払われる。予算が尽きる前の契約なら、補助金に間に合わなくても最大10万円を顧客に還元する自動車メーカーも出ている。

▼山梨県内でもエコカー補助金効果があった。6月の軽自動車を除いた新車登録台数が2294億円となり、前年同月を50%以上も上回った。その中でも軽自動車の新車届け台数も62%増の1656台で、過去10年間で最多だ。交通機関網が発達していない山梨県では、一家に1台ではなく、成人の分だけ車台数があるといっても言い過ぎではない。夏のボーナスの大半が自動車購入につぎ込まれるのかと思うと、自動車メーカー及び社員はさぞかし多忙だろう。

▼ところで補助金といえば住宅の太陽光発電もすぐ終了してしまうほどの人気ぶり。山梨県内でも各自治体で補助金を導入しているが締め切りよりも大分早く終了するケースがある。日照時間も長く、太陽光発電を推進している山梨県では、反響が非常に大きい。

▼だが、補助金にも問題点がある。エコカー補助金もそうだが、受け取れなかった顧客と自動車販売店との間でのトラブルも少なくないと聞く。しかし、スポンサーである自動車メーカーに配慮してなのか、テレビや新聞など各メディアでは余り取り上げない。各分野に様々ある補助金。制度を見極める目が必要である。(山梨・TH)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら