コラム

2012/09/08

模型に学ぶものづくり(山梨・SA)

模型に学ぶものづくり

▼先日、運動不足を補おうと街を散策していたところ、幼少時代によく通い続けた模型店に目が止まった。休日になると、まれに利用している道路に面した店なのだが、いつの間にか立ち寄ることもなくな、り、すっかり忘れていた。現在も開店していることがとても懐かしく、嬉しさを感じた。

▼約30年前には、店の規模の大小に係わらず、地区単位で模型に駄菓子などを売っている店があり繁盛していた。しかし現在は、小売りで販売している店はなく、ほぼ店をたたんでしまっており寂しく感じる。

▼模型に親しんだ時期を振り返ると、100円程度の模型を購入し、すぐ作っては遊び、すぐ壊し、またなんとか小遣いを捻出しては買うことを繰り返していた。年齢を重ねるにつれ「作って遊ぶ」から「作って飾る」になり、模型の利用用途も変わっていった。

▼模型の製作は、説明書を元に、順番通りに部品を取っては接着剤を付け組み上げる。また、作業中には、リアル感を増すためにシールを張ったり、筆で色を塗ったりと、多くの作業をクリアすることによって完成する。よく考えると、こういった成果品を完成させるという一連の作業は、仕事をする上でも何か類似している。

▼山梨県内のとある自治体では、子どもたちに、ものづくりの大切さを学んでもらうため、プラモデルを用いて体験する試みがある。作品の見た目や、出来不出来も大切だが、ものづくりを行う際に必要なプロセスや、完成させるまであきらめないという根気、作り上げた達成感を、プラモデルからきっと学ぶことができるはずだ。また、時間ができたら模型店に足を運びたいと想っている。(山梨・SA)

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