コラム

2012/09/15

シャッターチャンス(新潟・YY)

シャッターチャンス

▼去る休日、公益社団法人日本専門新聞協会が主催する「第20回日本専門新聞写真コンクール」に応募できるような写真はないかと、デジタルカメラ、スマートフォン、パソコンの中のデータを探った。しかし、これといって良い写真もなかったため、それなら何か新しいものを撮ってみようとあれこれ被写体を考えてみた。

▼コンクール用写真という意図があっての撮影だが、子ども相手なら作為的でない自然な写真を撮る事ができるのではないかと考えた。ちょうど地元神社の祭礼と重なり、拙宅に2人の姪が遊びに来ていたため、写真を撮りにいこうと8歳と1歳半の姪を連れ出した。

▼しかし、こちらの思惑は見事に外れた。8歳の姪はこちらの事情を理解しているため、動きがぎこちない。1歳半の姪ならとカメラを向けるが、この年齢にしてしっかりポーズをつくる。さすが女の子はおませだ。すでに自分をかわいいと思わせるテクニックを身につけている。身内としては、良い思い出写真が撮れたのだが、一般的に見てどうだろう。

▼結局、コンクール用写真として選んだのは、撮影会を終え、その後、姪に訪れた普段の日常生活に見せたふとした瞬間だった。撮影技術の未熟さは否めないが、彼女の表情はとても柔らかく、少女らしく自然に見えた。

▼この体験は、新聞記事用の写真を撮る場合にも通じるものがある。カメラの撮影技術を日頃から磨いておくことももちろん重要だ。しかし、なによりもそれを活かすためには、いつ訪れるか解らないシャッターチャンスを逃さないよう、状況を正しく理解できる目を養って置くことも大事だと思った。(新潟・YY)

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