コラム

2012/10/12

招かれざる公共施設(茨城・HN)

招かれざる公共施設

▼ことしから地域の廃品回収作業に参加している。子供会による行事の一つ。小学生の娘を持つ親として半強制的だが、地域の人と関われる数少ない機会の一つで意外と苦にならない

▼軽トラックを持つ親から車を借りて子供たちとともに近所を一軒ずつ回る。そして段ボール、古新聞、古雑誌などを小学校まで集める作業の繰り返し。一通り終わった後、小学校へと集合し、トラックへと積み込み、清掃センターへと運ばれる。

▼市内の清掃センターは約10年前に建設。比較的、拙宅近くに立地しており粗大ゴミを直接持ち込む際に便利。また周辺には余熱利用の温水プールも立地しており、娘が水泳教室に通うなど有効利用させて頂いている。しかし、このような施設がすべて受け入れられているわけではない。

▼9月末、茨城県内における指定廃棄物の最終処分場の候補地が、高萩市内の国有林野に選ばれた。放射性セシウムが1?あたり8000ベクレル超の廃棄物を扱う。早ければ2014年1月に本体着工。この候補地は、筆者が住む常陸太田市にも行政界を隔て隣接。環境省は安全性を強調するが、汚染された水や空気が、長年かけて、川上から川下へと流れて来ないか。子を持つ親として非常に心配である。

▼草間・高萩市長は反対の意向を示し、隣県である栃木県の遠藤・矢板市長と国へ協調して白紙撤回を求めた。設置となった場合、原発立地交付金と同じような枠組みを創設し、思いやり予算で配慮すべき。そして、地域住民が納得できる安全性の確保が必要だ。今は幼い子供達も、やがて大きくなり、大半がその場所で暮らすのだから…。(茨城・HN)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら