コラム

2012/10/13

笑う門の来るもの(新潟・HT)

笑う門に来るもの

▼会場に集まった200人を超える大人が、2人1組で、互いに向かい合い「ステキなネクタイですね」「そちらこそ髪型がステキですね」と互いに褒めあう。この光景だけを見たら、自己啓発もしくは宗教団体の集会かと一瞬思う。実は、北陸地方整備局新潟国道事務所管内で開かれた『建設労働災害防止大会』での一幕で、れっきとした労働災害の防止対策だ。

▼これは、講師として招かれた新潟お笑い集団NAMARAの代表江口歩氏が紹介する『お笑い朝礼』。会場に集まった現場代理人をはじめ、事務所長も県内大手企業の社長、支店長らもみんなが、笑顔で互いを賛美する姿は、なかなかお目にかかれない不思議な光景である。

▼江口氏は、お笑い集団つまり『お笑い芸人』の代表で、現在、県内の各地の工事現場に招かれ、お笑い朝礼を実践、奨励するその人である。同日に実施したのはお笑い朝礼の一つ『ステキ確認』だ。

▼江口氏曰く、「朝、夫婦ゲンカをした人の通勤中の交通事故率は高くなる。ストレス、イライラによる不自然な状態が事故を招く。笑顔で一日の仕事に臨むことが、事故や労働災害の防止につながる」と。どこの現場でも、お笑い朝礼を実践することで、全員が笑顔になり、自然とコミュニケーションが生まれるそうだ。

▼たしかに、北陸地整管内の事故の発生状況を見ると、午前中や休日明けなど、仕事に入った直後に多い。現場では、最後まで笑顔でいられることが大切である。笑えない事態を招く前に、「ヘルメットヨシ」「アゴ紐ヨシ」「服装ヨシ」「安全帯良し」。そして最後に「笑顔良し」笑う門には福が来るはずだ。(新潟・HT)

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