コラム

2012/10/19

国土と大和魂の強靭化を(茨城・KS)

国土と大和魂の強靭化を

▼先月末に襲来した台風17号は東海地方を中心に猛威を振るい、2人が命を落とした。気象庁の記録によると、台風は平均で年に約3個上陸、約11個接近するという。台風だけでなく地震、そして昨今は不安定な気象による竜巻やゲリラ豪雨などの脅威が著しい。日本国にとって?天災?は、切り離せない宿命である。

▼自民党新総裁に安倍晋三氏が就任した。就任時に「日本人が日本に生まれたことに幸せを感じる国を作る」と表明。かつて首相のときに掲げた?美しい国、日本?を踏襲し、強くたくましい国づくりにまい進する気概を示した。その一端が「国土強靭化基本法案」で、向こう10年間で200兆円を投じ、来るべきさまざまな災害に備える。

▼「強靭」を辞書で引くと、?強くて粘りがあること?とある。この?粘り?が当初ピンと来なかったが、亀裂が入った際の進展のしにくさのことらしい。以前、海岸工学専門の茨城大学三村信男教授に津波対策についてインタビューしたとき、防波堤などコンクリート構造物は「粘り強いことが重要」と話していたのを思い出した。

▼もろもろ背景からして安倍新総裁への期待は大きい。災害対策や外交を含めた領土問題さらに経済対策など憂慮される問題が山積している。強靭化は、ハード面ばかりとは限らないし、ハート面でも求められる。

▼混沌に満ち溢れる現在の日本。いち早く天災、そして離島で起きている諸問題からも日本人の生命と国土を守れる毅然とした背景を作ってほしい。今こそ安全安心な国土、日本古来の大和魂を強靭化させ、日本が一体となって対応すべき時では無いだろうか。(茨城・KS)

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