コラム

2012/10/23

水戸に必要なスポーツ(茨城・KM)

水戸に必要なスポーツ

▼東日本大震災からの復興支援と青少年の健全育成を目的として、来年4月14日に地方巡業の「大相撲水戸場所」が開催される。会場は水戸市見川町の市総合運動公園体育館で、水戸市内で開かれるのは12年ぶり。

▼開催前日に牛久市出身の大関・稀勢の里関ら総勢250人が水戸入りする予定で、当日は取り組みのほか、稽古を通した子どもたちとの触れ合いや、笑いを誘う余興相撲「しょっきり」、髪結い実演などが行われる。

▼スポーツは見る者に力を与えてくれる。震災後、水戸ホーリーホックはサッカーを通じて水戸市をけん引してきた。震災でスタジアムが被災しながらも、昨シーズンは11勝を挙げ17位となったほか、元日本代表である鈴木隆行選手の加入など大きな話題に。今シーズンは中位に着けつつ、J1昇格プレーオフへの進出を目指していた。

▼しかし、水戸はJリーグが13年度から導入する「クラブライセンス」審査において、J1クラブライセンスが交付されず、今シーズン終了を待たずに来季のJ1昇格がなくなった。ケーズデンキスタジアム水戸の入場可能人員が1万136人で、基準の1万5000人を満たしていないためだ。

▼水戸市の高橋靖市長は、同スタジアムの観客席増設について考えていないようだが、市役所庁舎が仮設の状態では致し方ない。チームはJ1昇格のため、09年まで使用していた笠松陸上競技場(那珂市)の使用も検討している。加藤浩一前市長、高橋現市長と徐々に市とチームの関係が良好化し、市民の注目度も増している今、水戸を離れるのは痛手だ。何か良策はないか。ホーリーホックは水戸に必要だ。(茨城・KM)

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