コラム

2012/10/24

信頼を勝ち得ること(群馬・AN)

信頼を勝ち得ること

▼生命保険会社に勤務する営業マンに出会った。感じが良く、面倒見も非常に良い。聞くところによると支店内でも成績トップで、全国数1000人いる中でもトップクラスだという。開いたパソコンの壁紙には、トップを勝ち取った者だけに贈られる海外旅行での幸せそうな家族との写真が

▼その営業マンとは、マイホームの建設を計画している知人を介して知り合った。その営業マンが、知人の現在および将来の年収見込み、さらには子どもにかかる教育費の見通しなどさまざまな数値を入力して詳細な建設資金計画を試算する。

▼そこで得られたデータを住宅ローンの想定借入額と照らし合わせ、将来にわたり安定生活を得た上での借入額を決めていく。知人は子ども2人の部屋も確保できる4LDKを計画。借入金融機関の金利や保証料、手数料などを加味したローン相談にも応じてくれたという。

▼「欠点は常に裏から見た長所」。これは小説家である徳冨蘆花の『みみずのたわこと』からの一文で、欠点だと思われる点も別の視点から見れば、長所に見える可能性があることを指す。例えば、欠点と捉えられる優柔不断な性格も一方から見れば、慎重な性格という長所にも取れるという意味。

▼その営業マンは顧客に商品ではなく、信頼を売っているのだという。ただ、多忙なあまり彼にはほとんど休日がない。しかし、仕事もプライベートも充実しているそうだ。パソコンに映し出される家族の笑顔を見れば一目瞭然。休日が取れないのは欠点ではなく、家族からも信頼を得た長所にほかならない。それを得るための彼の努力も決して忘れてはならない。(群馬・AN)

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