コラム

2012/11/20

香川選手が活躍できる理由(茨城・MK)

香川選手が活躍できる理由

▼サッカー日本代表の香川真司選手。今夏にイングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドへの移籍を果たした彼は、強靭な肉体を持つわけでもなく、華奢にさえ見える。足も特別速くはない。そんな彼が世界のトップクラブでプレーできるのはなぜか。

▼香川選手は兵庫県の出身。しかし、中学校進学の際に親元を離れ、宮城県へ移り住む。仙台市にあるチームに入るためだった。そのチームの指導が自分が大好きなドリブルに特化した内容だったからだ。「選手の個性、ストロングポイント(強み)を伸ばし、楽しくプレーできる環境づくりを意識していた」と当時のチーム代表は、あるインタビューで答えている。

▼同代表が驚いたのは、香川少年の目標の高さ、そして自己評価だった。ある時「目標は」と聞くと「いつまでにプロになって、プロになってもすぐには試合に出られないけど、我慢して試合に出て、試合に出られるようになったら年代別の日本代表に入って、最後は日本代表に」と答えたという。「自分の実力を理解して、何が足りないかを自己評価できていたのでは」と振り返る。強い向上心と、段階的に目標設定ができる強さを持っていたのだ。

▼その後、17歳でJリーグのセレッソ大阪でプロデビュー。活躍が認められ、若手育成に定評があるドイツのクラブへと渡り、そこでも大活躍、そして冒頭の移籍へとつながった。

▼香川選手は自分の弱点を良く理解し、それを打ち消すため、プレーの判断力を高め、相手の逆を突いたり、相手より優位に立つポジションを取る。そういったプレーの質を磨き続けてきたからこそ、現在がある。(茨城・MK)

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