コラム

2012/12/14

長持ちさせる努力(茨城・HN)

長持ちさせる努力

▼「しっかり造って、しっかり維持管理すれば長く持つ」。(独)土木研究所構造物メンテナンス研究センターで上席研究員を務める木村嘉富氏が、橋梁の長寿命化計画で講演を行った時の一節だ。橋も人間と同じで高齢化すると何らかの対応が必要とも。

▼私事で恐縮だが、お腹周りが気になり始め、早朝トレーニングを続けている。トレーニングといっても室内で20分程度行う簡易的なもの。三木良介さんが提唱するロングブレスダイエットや、テレビで話題となったゲッタマン体操、スクワットの組み合わせで、これが意外にも半年ほど続いている。

▼昨今、建設業の労働災害増加が著しい。原因について中屋敷勝也厚生労働省建設安全対策室長は、弊紙のインタビューに、震災の復興需要を挙げていた。作業員が被災地へ行ってしまっていたり、一度リタイアした人が現場復帰したり、現場での安全衛生管理にほころびが生じているのではないかと警鐘を鳴らす。

▼ご近所のおじさんも、数年前に電気工事関係の仕事を定年退職。その後、人手が足りないとの理由で友人の大工を手伝っているという。だが、震災に伴う民家の改修は屋根瓦の入れ替えなど、高所作業が伴う。定年を過ぎた体へのリスクを考えると、余計なお世話だったかもしれないが「気をつけてください」と思わず声をかけてしまった。

▼それでも、「鍛えているから大丈夫」と、おじさん。確かに夏の暑い日、上半身裸で作業する姿を目にしたが、筋肉隆々で健康体そのものだった。とても定年を過ぎたとは思えない肉体だ。人も構造物もメンテナンスが大切。日々、朝の運動にも力が入る。(茨城・HN)

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