コラム

2013/01/30

コンピューターと棋士(群馬・UT)

コンピューターと棋士


▼筆者の数少ない趣味の1つとして将棋の観戦がある。日曜日のお昼にテレビから流れる将棋番組を

横目に見ながら昼食を食べるのがここ最近の習慣となっていた。自分自身では、対戦する相手がいな

いこともあり、なかなか指すこともないが、観戦するだけでもトッププロの思考の一端に触れること

ができて楽しい。


▼昨年も羽生善治三冠が躍進を果たしたが、羽生三冠以外にも、ある棋士の活躍に注目したい。それ

はコンピュータ将棋のソフト Puellaα(旧名ボンクラーズ)である。このソフトは昨年の1

月14日、当時の将棋連盟会長でもある故米長邦雄永世棋聖と対戦しており、熱戦の末にPuella

αが勝利する結果となった。


▼この対戦が行われるまでに渡辺明竜王は勝利を収めたものの、トップアマや女流棋士が敗れる結果

となっていたため、なおさら注目度の高いものとなっており、敗れはしたものの故米長永世棋聖のチ

ャレンジ精神に多くの人が喝采を送った。


▼コンピューターの技術力の進歩には大変驚かされる。そして、コンピューター将棋は現在進行形で

強力になっており、遠くない未来には人間はコンピュータに勝てなくなるとの予想もある。


▼本年の3月からは、プロ棋士5人対コンピュータ将棋ソフト5台で「電王戦」が行われる。このチ

ャレンジはプロ棋士にとって将棋ファンの期待を一身に受ける厳しい戦いとなる。それでも挑戦を受

けるのはあくなき探求心と将棋に対する情熱によるものなのだろう。ことしも新たな1年が本格化し

た。彼らの持つような探求心と情熱とともに行動することを抱負としたい。(群馬・UT)


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