コラム

2013/03/14

多様な国土強靭化に意義(埼玉・YW)

多様な強靭化の意義


▼国土強靭化の理想、意義、を知りたくて、「国土強靭化―日本を強くしなやかに」(自民党国土強

靭化総合調査会編集・2012年4月出版)の本を読み終えた。政治、社会、経済の各分野の「知の

巨人」26人の講演録である。


▼同著には政治家、学者、元官僚、政治ジャーナリスト、エコノミスト、設計事務所ら様々な分野の

人が、日本の行く末、目指すべき道しるべ、現在の置かれた立場から、自由闊達な意見が掲載されて

いる。講演録が国土強靭化と、どうつながるのか不思議でならなかったからだ。


▼一読して強靭化とは、公共事業のばらまき、コンクリート、「自民党への先祖返り」といったキャ

ッチコピーが大好きな偏向的マスコミのネーミングとはまったく違う代物であることが分かった。耐

震化、高速道路のネットワークなど従来型の公共事業の必要性も確かに記されているが、結論を言え

ば、これから日本が人口減少していく中で、日本の今後の生き方、勤勉な大和民族をどう持続させら

れるのかを、示したものである。


▼具体的には、人口の減少下で生活するには、しなやかに強いグローバルな人材を育成して、若者に

海外修行させ、アジアへの経済進出を図ったり、世界標準にあわせ東京大学の秋入学も妙策だとして

いる。マスコミは、こうしたジャンルをとりあげず何兆円もゼネコンのために使うという偏向報道だ

けが目立つ。


▼簡単に言うなら、ソフト、ハード面、様々な角度から国土の強靭化を図り、国民を豊かにするとい

うものだ。これら施策の内容を正しく伝え、認識されるよう、報道人として微力ながら関わり、強靭

が実現する日を待ちたい。(埼玉・YW)


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