コラム

2013/03/26

議員の見えない努力と活動(茨城・HN)

議員の見えない努力と活動


▼拙宅前の私道と市道とのT字路に念願の街灯が初めて設置された。「その程度」と思われるかもし

れないが、付近住民にとっては悲願の街灯だ。なぜなら周辺に街灯は一つも無く、月明かりと懐中電

灯だけが頼り。かなり田舎なのだ。これで暗い夜道を歩く際も、安心である。これもひとえに、環境

改善に熱心な町内会と議員らによる市への要望活動の成果である。


▼仕事がら、議員が要望活動に協力する姿を見かけることが多い。その時も、おらがまちの道路環境

を良くしてもらおうと、道路整備期成促進同盟会の顧問は、市町村長らとともに茨城県土木部長室を

訪れていた。


▼市町村の職員は、狭い道路をトラックが通過する写真と地図を県へ示しながら、歩道設置や道路拡

幅を要望。トラックとすれすれに歩く児童の姿が見受けられる。こうした危険な実情を解消する要望

に対し、県は地権者や予算などを理由に、進捗が思わしくない現状を説明。


▼話が窮する中、ある議員が口火を切った。「小学生の命が危険にさらされている。何かあってから

では遅いんだよ」。興奮した様子で県の職員に詰め寄った。顔を赤くし目に涙を浮かべていた。地元

住民の気持ちを考えすぎるあまり、つい興奮してしまったのだという。その真剣な眼差しに、恥ずか

しながら目頭が熱くなった。


▼世間には意外と知られていないが、議員は日々、まちを良くしようと努力している。残念だが、そ

の活動を知らせる手立てが乏しい。会報誌やホームページを通じて周知しているようだが、もっと有

効に知らせる術はないものか。孤軍奮闘する建設業とて同じ。いかに知ってもらうかが難しい。(茨

城・HN)


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