コラム

2013/04/17

一服の清涼剤に新型図鑑を(甲府・TT)

一服の清涼剤に新型図鑑を


▼本棚に入れられず部屋の片隅で積まれた本がやけにうっとうしく思え、部屋の模様替えと共に必要

最低限の冊数まで処分することにした。ジャンルごとに整理したところ、図鑑を多く所有しているこ

とに気づいた。


▼それも、大人になってから購入したものばかり。今となっては、何故、こんなに図鑑を買ったのか

分からない。何かに目覚めて一瞬でも学者を目指そうと思ったのだろうか。単純に写真や画の美しさ、

鮮明さに惹かれて買っていたのだろう。


▼細かく説明されている文字に記憶もなく、知識として身についてもいない。しかし、写真や挿絵は

記憶に残っている。絵だけを楽しむために図鑑を購入するなんて、贅沢の極みである。この図鑑が、

最近、出版業界の不況のなか売り上げが好調らしい。


▼日本経済新聞によると、2011年度の推定発行部数は195万部で、前年と比べて約60%増加し

ているという。12年度になっても、ますます活気付いている。09年に小学館が発行した「くらべる図

鑑」がこのブームの切っ掛けになり、潜在的な大きなマーケットがあることが判明し、図鑑の老舗、

学研が新型図鑑分野に参入したという。確かに、数年前まで売り場の奥にひっそりと並べられていた

図鑑が、最近では売れ筋コーナーに置かれている書店も見かける。


▼その中で筆者の最近のおすすめ図鑑は、「輪切りの図鑑クロスセクション」。帆船を輪切りにし解

説を入れたもので、大人向けの絵本に近い図鑑かもしれない。是非、難しい本を読んで、眉間に皺が

寄ってしまった時、今時の図鑑は、一服の清涼剤になるかもしれない。お勧めである。(甲府・T

T)


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