2013/04/18
問題修復のプロセス(東京・JI)
問題修復のプロセス
▼保育園の数が少ないため、入園できずにいる待機児童は全国に多い。知人女性の子供も、市立保育
園の入園を断られた。しかし不服申し立てをしたところ、別の市立保育園に入ることができたという。
問題が無事に解決し、彼女はホッとしていた。
▼この件は、自治体と市民との間で発生したトラブルだった。こうしたことは、個人と個人、企業と
個人、企業と企業など、いたるところで発生する。トラブル相手は、取り引きのある顧客、関係の深
いパートナーなどさまざまである。もし対処に失敗すれば、問題がより複雑かつ拡大することも考え
られる。では、適切な方法はあるのだろうか。
▼ロン・ゼンケ編『サービスのバイブル』(ダイヤモンド社)では、「お客様」とのトラブル発生時
に問題を修復するプロセスを紹介している。その方法とは?謝る(誰の責任かは関係ない)?話を聞
く(共感する)?迅速・公正な事態収拾(解決策を策定し、実行する)?償いを申し出る(価値ある
対応)?約束を守る(何ができないかを具体的に示す)?アフターフォロー(正しく解決したことを
確認)―というものだ。
▼著者は、物事がいつもうまくいくとは限らないことを示しつつ、トラブル発生時において、優れた
問題解決能力があれば「仕事がスムーズに運ぶ」「会社の経営が順調に進められる」などと述べてい
る。
▼トラブルはできることなら誰でも避けたいところだ。しかし、もし発生した場合にどう対処するか。
トラブルにおける問題の中身は業種や職種、相手の事情などにより個々に異なるが、その対策や手段
を事前に考えておくことも必要だろう。(東京・JI)