コラム

2013/05/10

ピークシフトという考え(茨城・HN)

ピークシフトという考え


▼午後1時の待ち合わせで取材へ行くと、なぜか全員が不在。しばらく待った。訊ねると「外食に行

ったら店内が混んでいた。申し訳ない」と職員。新年度のスタート月。このグループも異動が多く、

親睦を深めようと皆で昼食に出かけた―という。


▼職員は続けて「皆が同じ時間に出かけたら混むのは当然。我々は昼休みをずらすべきだ」。確かに

店も、同じ時間に多くの人が押し寄せるより、時間をずらしてもらった方が、より多くのお客さんに

食事を提供でき、サービスも充実するはずだ。


▼日本コカ・コーラ?が「ピークシフト自販機」を開発し設置を促進している。4月10日をピークシ

フトデーとする登録を日本記念日協会に申請し、このほど認定された。同自販機は、電力使用がピー

クとなる日中から、比較的電力に余裕がある夜に冷却し、電力の使用を節約する。夏の日中消費電力

を95%削減しながら16時間冷たい製品を提供できることになる。


▼一橋大学イノベーション研究センターの米倉誠一郎教授は、この自販機を「いわば節電所のような

もの。まさに日本の節電に関してのイノベーション」と絶賛。行政や大企業といった組織が時間を少

しずらすことで生まれる効果は抜群。デメリットも考慮した万全の形で行うべきだろうが、一考の価

値はおおいにある。


▼一方、公共事業の大型補正などで円滑執行が求められる県内建設業。工事発注を極力平準化すれば、

技術者や資機材が計画的に確保し易くなる。大型補正予算を組んだ背景、つまるところ復旧・復興の

加速化、活性化につながるメリットは大きい。発注者に的確な平準化をお願いしたい。(茨城・H

N)


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