コラム

2013/06/15

名誉ある制作は誰の手に(甲府・TT)

名誉ある制作は誰の手に


▼1960年(昭和35年)皇居建設工事の入札に参加した間組は、落札価格に1万円を提示。同社の

社長は、1万円という金額について「皇室に対する崇敬の念から、工事はタダでも良いが一応1万円

とした。日本国民の8割は皇室を尊崇している」と述べた。


▼もちろん、非常識な入札としてやり直しとなり、施工業者は他の建設会社に決定したという話題が

業界を驚かせたと聞いたことがある。入札価格の一万円は極端だと思うが、皇室の御用を務めるとい

う事は、それ位大変名誉で有難いことという認識をもたれているのは今もさほど変わらないかもしれ

ない。


▼宮内庁は、今年5月13日に来年成人する秋篠宮ご夫妻の次女佳子さまが正装した際に付けるティア

ラ(宝冠)の制作について業者に公告。今回は初めて学識経験者による審査委員会を設け、ティアラ

のデザインや制作技術方法などを審査するようだ。


▼同委員には東京芸術大学長の宮田亮平氏、昨年の文化勲章を受章した大原美術館館長の高階秀爾ら

3人を予定。順調に進めば7月にも契約締結し、来年3月には完成させる考え。本年度予算案に同経

費として2890万円を確保しているという。


▼ウィキペディアによると、宮中での女性皇族が正装の際に身につけるティアラは、単なる装飾品と

は異なり、着ける女性の身分と着ける場の格式によって決まるとある。ネットでは3000万近い経

費について国民様々な意見がみられる。


▼身分や格式の違いをどのように表現するのだろうか。名誉ある国の資産・ティアラのデザインを企

画する人の力量など、今から国民は興味津々である。(甲府・TT)


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