コラム

2013/07/04

雪を克服する信号灯器工夫(新潟・YY)

雪を克服する信号灯器工夫


▼LED式信号灯器の普及が、地域の工夫を重ねながら進んでいる。熱を発しないため、雪の影響を

受けやすく、降雪が多い地域での普及率はあまり高くない。以前、警察官が長い棒を持ち、着雪によ

り見えなくなった薄型灯器の雪を取り除く姿が報道されていた。しかし新潟県内では超薄型灯器を見

かけるようになった。


▼LED式信号灯器の登場は1994年10月。愛知県と徳島県で設置・運用が始まった。同灯器は太

陽光の影響がないなど高い視認性を有しているほか、消費電力が電球式の4分の1以下で、寿命が長

く、省エネ効果が高いといったLEDが持つ利点や特徴を備えている。


▼さて、新潟県内の信号灯機と言えば、積雪の影響が少ない縦型が多い。従来の厚みがある灯器であ

れば、横型の場合に雪の重さはかなりのものだろうと想像がつく。しかし、新潟県内の交差点で見か

けた超薄型灯器は見慣れた縦型だった。良く観察すると、庇がなく、手前に傾いているのだ。


▼それら特徴を調べてみると、いろいろと技巧を凝らしている。薄型で庇がないために雪が積もりに

くく、落雪しやすいもの。レンズ外面に凹凸が付いており、着雪防止効果があるもの。さらに、手前

に傾斜していることで、雪自体の重さと風によって効用を増すなどだ。経費もかかることだろう。


▼新潟県を含め、積雪が多い冬期間の建設工事は、本当に辛い。雪の影響をもろに受けやすい。「降

雪前には一刻も早く工事を終わらせたい」との声をよく耳にする。真に必要とされる事業を考えた時、

こういった地域事情に沿った一律ではない、国からの交付金を含めて制度化することが重要ではなか

ろうか。(新潟・YY)


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