コラム

2013/08/24

手にした47年目の表彰状(新潟・KK)

手にした47年目の表彰状


▼新潟県は久しぶりの建設投資増加に伴う工事発注が本格化し、各現場は最盛期を迎えている。本年

度からは設計労務単価の引き上げもあり、下請業者に適切な報酬が支払われていることを期待するが、

国の支払い調査結果に注目したい。


▼無事故で優れた成果品を収めた業者に対して各発注者は、優良工事として表彰し称えている。国交

省では数年前から優良工事における下請負者の表彰制度を設けて元請のみならず、下請業者も評価す

る制度を始めている。現場の最前線で作業を行う下請業者にとって、受賞には格別の喜びがあるよう

だ。


▼国交省信濃川下流河川事務所が行った本年度の表彰式では、自社に程近い河川で発生した災害復旧

工事に携わった下請業者が表彰された。表彰状授与後の謝辞で社長は「会社を作ってから約50年。こ

のような立派な賞は過去に一度もいただいたことがございません」と感激していた。


▼さらに専任技術者表彰を受けた社員も「建設現場に従事して、ことしで47年になりますが、その間、

このような賞をいただく機会は一切なく、縁遠いものと思っていました。今回、社長より表彰の報告

を受けた時は本当にびっくりし、自分がもらってもよいものか内心悩みました」と驚きを隠さなかっ

た。


▼国交省では現在、専門工事業の実態調査を行い、具体的な評価制度のあり方を検討している。下請

業者の表彰制度は技能労働者にとって自らの高い技術が発注者に認められる大切な場であり、自信と

誇りにつながるもの。技能労働者を確保、育成するために国以外の発注者も積極的に下請業者の表彰

に取組むべきではないだろうか。(新潟・KK)


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