コラム

2013/09/07

富士山が世界遺産になって(山梨・OS)

富士山が世界遺産になって


▼富士山が世界遺産に登録されて2カ月余が経った。毎日見慣れた富士山でも世界遺産と言われると

また格別に見える。山梨県民として喜ばしい限りだ。登録前あれだけ盛り上がっていたのに登録され

なかったら、その落胆は大きなものだったろう。


▼登録後は、例年より多くの人が富士山を見に来たり登ったりで周辺は賑わっている。それは良いこ

とだが、困ることが一つある。車の渋滞が以前にも増して激しくなっていることだ。富士五湖を中心

に周辺道路は観光に訪れた車と周辺住民の車とでごった返す。さらにお祭りや花火大会がある日は長

距離にわたる渋滞だ。


▼もちろん県や周辺の市町村もそれを踏まえ道路整備を行っているが、まだまだ充分とは言えない状

況だ。大型トンネルを掘るなどしてのバイパス建設も進むが、住宅が並ぶ市街地では、なかなか整備

が進まないところが多い。


▼せっかく世界中から注目されて、山梨県に足を運んでもらっても、渋滞で不快な思いが残るような

ことでは来てくれた人に申し訳ない。「富士山はすばらしい」「富士五湖も美しい」「周遊ルートも

整備され気持ちよく観光スポットをまわった」「名物のほうとうもおいしかった」「よいおもてなし

を受けた」等々、いい思い出を携えて帰路についてもらいたい。


▼筆者はどんな観光地であっても渋滞が激しい場所には足が向かない。同じような感覚のひとは多い

のではないだろうか。それゆえに世界遺産ができた今、山梨県全体でさらなる渋滞緩和に取り組んで

ほしい。世界遺産にふさわしい素晴らしい観光地をつくるのに、まだやるべきことはたくさんある。

(山梨・OS)


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