コラム

2013/09/11

「笑い」は百薬の長(群馬・KA)

「笑い」は百薬の長


▼今、「笑い」の効能が注目されている。狂言、川柳、落語…日本には、笑いの伝統が数多くある。

しかし昨今、1000万人の日本人が、「うつ」など心の病に苦しみ、自殺者も13年連続で3万人を

超えている。


▼「笑う門には福来たる」、「一笑一若(一度笑うと、ひとつ若返るという意味)」など、ことわざ

が表わすように、笑うことが健康によいということは、古くから言われている。笑うことで、ストレ

スが解消されたり、便秘や胃腸の痛みの改善に効果があることくらいは、誰しも経験しているだろう。


▼笑いによって、「脳内ホルモン」と呼ばれるベータエンドルフィンの分泌が促進され、リンパ球が

増え、免疫機能が上昇。リラックスしたときに出るα波も、笑うことで一層増加する。がん細胞を破

壊するというナチュラルキラー細胞は、笑いで増殖。さらには副交感神経を高め高血圧を改善させた

り、心筋梗塞を予防…といいことづくめで、笑いはまさに百薬の長だ。


▼戦後、GDPだ、株価だ、効率性だと経済成長路線をひた走ってきた日本人だが、近年の不況と雇

用不安で自信を失ってしまったのだろうか。現状を打開するためには、眉間にしわをよせて、懸命に

頑張るのも結構だが、一度立ち止まり、少し力を抜きたい。


▼洋の東西、人種・民族を問わず、人間は生まれ出ると「笑う」。笑うことは、人間にとって自然の

行為なのかも。特に楽しくなくても、笑顔を作るだけで、脳は「楽しい」と感じ、本当に笑った時に

近い効果があるという。気分的に落ち込んでいる時こそ、多少無理しても笑いたい。「笑いは百薬の

長」、「笑う門には福来たる」だから。(群馬・KA)


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