コラム

2013/10/16

業界人としての誇りを(長野・SK)

業界人としての誇りを


▼弊社主催で今年も工事成績アップセミナーを開き、県下の土木技術者が50人余集まった。技術者が

一堂に会すと迫力がある。技術者には現場代理人、監理・主任技術者など多々いる。土木の場合、元

請下請けの金額大小に関わらず「主任技術者」が必要で、下請契約の総額が3000万円以上は「監

理技術者」を置く。一方、「現場代理人」は社長代理の立場で配置される。


▼最近は、一級土木施工管理技士試験がハードルが高く合格者は少ないようだ。それが後継者不足の

要因のひとつ「もっとハードルを低くしては」との声も聞かれるが。


▼工事現場を見る一般の人は「またこんな所で工事。迷惑な」と煙たがる。施工の苦労を知らない一

般人は「勉強しないとああなっちゃうわよ」と、現場を指しながら我が子に言う。偏見もはなはだし

い。


▼建設業のイメージアップにと、至る所でクリーンキャンペーンや、住民とのふれあいを催している

が、技術者は国が認める栄誉ある職業であることをPRするべきではないか。便利な橋、道路、建物

を住民は当たり前に利用しているが、日々の技術研鑽無くして、誰がこれほどの物を造れるのだろう

か。現場の従事者だって、技術者と共に考え試行錯誤しながら働いて、その上で技術者が育って行く。


▼しかし、毎年のように技術者表彰を受けた本人に聞いてみると意外と「合格率は60%で、そんなに

難しくないよ」と、簡単に言い切る。技術者としてのプライド、社会資本の担い手としての自覚が希

薄に見えてならない。偏見を生む要因はこういった所にありはしまいか。もっと胸を張ってよい仕事

なのに。(長野・SK)


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