2013/11/22
表記の「見せ方」に工夫を(新潟・YY)
表記の「見せ方」に工夫を
▼表示と異なる食材を使用していたとして、謝罪する姿をテレビなどで連日のように目にする。あく
までも「誤表示」とのことだが、表記のものよりも安価な材料を使っていたケースがほとんどで、そ
れもイメージとして高級な料理を提供するホテルやレストランでの不祥事だ。
▼高級店の印象は崩したくないが、経営面からコストも抑えたいといった相反する思いや経営方針か
ら、このような結果となったのだろうか。内容を超えるような表記では「偽り」となってしまうが、
充分に「見せ方」によって買いたいと思わせることはできる。
▼例えばキヨスクなどでの購入者が多いスポーツ新聞など。売場環境から一目でインパクトを与えな
くてはならないため、新聞スタンドに各紙が畳まれた状態で売られていることを想定し、見えている
部分に一瞬で人を引き付けるようなタイトルや写真を配置する。電車利用客の心理状況を把握した、
見事な工夫である。
▼付録付きの書籍もそうではないだろうか。書店のコーナーに付録付き雑誌が並ぶ。付録に関し、先
導的な役割を担ってきた宝島社は、書店の雑誌スタンドに並べられた場合でも内容が分るようにと、
付録写真を表紙の目立つ所へ配置するという。タイトルが一部隠れても、何が入っているのかをまず
確認してもらいたいという思いからだ。
▼商品やサービスに自信があれば、偽りのない情報を惜しまず提供することで、お客さまを満足させ
ることもできる。しかし、目に留めてもらい、手にとってもらわなければ、良さは分ってはもらえな
い。内容はもちろんだが、「見せ方」への工夫も重要となってくる。(新潟・YY)