コラム

2013/12/13

たとえ地球の裏の事故でも(茨城・HS)

たとえ地球の裏の事故でも


▼来年6月に開催するサッカー・ワールドカップ(W杯)出場国32チームの組み合わせが決まった。

日本はコロンビアなどとグループCに入った。32チームで初出場はボスニア・ヘルツェゴビナの1国

のみ。各地域とも大きな波乱はなく、世界のトップレベルの国が一堂に会する場としてふさわしいも

のになるだろう


▼開催国は言わずと知れた強豪国ブラジル。地球の反対側にある国なので、生放送で試合を観ようと

すると12時間近い時差に悩まされることになる。前回の南アフリカ大会同様、約1カ月間の睡眠不足

は致し方ない


▼そのブラジルで先日、建設中のスタジアムで2人の作業員が死亡した。そこはブラジル代表が開幕

戦を戦う予定のスタジアムで、全工程の9割以上が終了していた。他にも負傷者がいるようで、30日

間の工事中止が決定し、完成は年明けへとずれ込むことになった


▼ブラジル国内でW杯スタジアムの建設工事で死亡事故が起きたのはこれで3回目だそうだ。今回は

地面の陥没で約500tの鉄骨部品がクレーンを直撃し、倒れたクレーンで観客席の屋根の一部が崩

壊。サッカーを愛する国だけに、亡くなった方も64年ぶりの自国開催を楽しみにしていたのではない

だろうか


▼これから年末年始に向け、工事現場はますます忙しくなるだろう。そんな時にもっとも時間をかけ

たいのが安全確認だ。11月に2回目の安全大会を開催した会社もある。「安全はすべてに優先する」

という原則を再認識。たとえ地球の裏側で起きた事故だとしても、聞き流さず、身近に感じて気を引

き締めることこそが無事故への第一歩につながるだろう。(茨城・HS)


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