コラム

2014/01/09

書き初めについて(甲府・TN)

「書き初め」

について  


▼正月と言えば書き初めという印象がある。小学生のころ書道教室に通っていたことがあり、当時は

習いごと自体よりも、筆や硯を洗うのが面倒だったことが記憶に残っている。今ではパソコンや携帯

電話で文字を打つことが多いせいか、筆で書くことはおろか手書きはメモを取る以外ほとんど無い


▼書き初めでは四字熟語や座右の銘で筆を走らせることが多かったのだが、今ではネットで調べても

「何を書こうか迷っている」との質問が多く見受けられるようだ。回答としては「泰然自若」や「質

実剛健」、「不撓不屈」などの言葉から始まり、正月らしい「謹賀新年」や「初日の出」、小学生向

けだろうか「一日一善」などがあった。また、四字熟語ではないが「成績向上」というようなストレー

トな目標も改めて候補になるのかなと思った


▼そもそも書き初めは、江戸時代に寺小屋で教育の普及に伴い庶民に広まったとのこと。「寿」や「福」

などのめでたい文字を書いて神棚へ納めたり、その年の恵方の壁に張っていたりしていたようだ。子

供の頃は書いた紙を、どんど焼きで燃やし高く舞い上がると字が上手になり、頭も良くなるという話

も聞いた


▼話は戻るが、何を書くかは、学校の課題として指定されていなければ、個人の目標だけに限らず周

りの人たちへの感謝の言葉や、東日本大震災の復興を応援するメッセージなどを選ぶ人も少なくない

のだろう


▼そういえば新聞記者も1年で最初に書く記事は「書き初め」と呼べるかもしれない。少しでもお役

に立つものが書けるよう、年頭に当たって心を新たにしてしている。(山梨・TN)


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