コラム

2014/01/15

建設技術でも金メダル期待(群馬・AN)

建設技術でも金メダル期待


▼2020年の東京五輪招致の立役者だった前・東京都知事の猪瀬直樹氏が医療法人からの資金提供

問題で辞職、誘致成功の華々しいニュースに小さな傷を残してしまった感じだ。ご承知の通り、オリ

ンピック開催は東京都に限らず開催国にとっては一大イベント


▼前回の東京五輪は1964年に開催された。それに伴い、東海道新幹線や首都高など多くのインフ

ラが整備され、その後の日本経済の発展に大きく寄与した。20年の東京五輪でも、新しい国作りを含

め、高度なインフラが整備される計画だ


▼先日『ユーチューブ』で興味深い動画を目にした。1964年の東京五輪開催に伴い、急ピッチで

建設が進められることとなった首都高に関する内容だった。首都高はその名の通り、都心に張り巡ら

された自動車専用道路。このうち、羽田空港とメーン会場だった代々木周辺とを結んだ『オリンピッ

ク関連高速道路』は、出場選手や大会関係者の輸送に重要な役割を果たした


▼東京という過密都市において当時、ハード・ソフトの総力を駆使して、わずか5年の歳月で完成さ

せたという。その驚異的なスピードは江戸城のお堀の活用に起因する。お堀は国有地で、用地買収に

手間が掛からず、狭い都市空間に架設する橋梁工事にも着手しやすい条件がそろっていたのだ


▼また、お堀自体から水を抜き、そこへ道路を整備する掘割式工事も多々採用されるなど都心ならで

はの建設技術が創意工夫のもと進められた。20年東京五輪でもスタジアムを始め、交通・社会インフ

ラの整備が促進される。「あの時の建設技術が金メダルだった」と言われる日も近い。(群馬・AN)


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