2014/02/25
アベノミクスを地方にも(茨城・KM)
アベノミクスを地方にも
▼ことしの新年会あいさつで、よく耳にしたのが「久しぶりに皆さまの笑顔を見る事ができた」「状
況が好転してきた」などの話。業界は良い方向に向かっているのだろう。例年に比べ雰囲気が明るい。
しかし一方で「地方にまでアベノミクス効果が波及していない」「まだ東日本大震災の影響が残って
いる」などの話題も聞こえている
▼帝国データバンク水戸支店が発表した昨年1年間の茨城県内における企業倒産数(負債総額100
0万円以上)は163件で、前年に比べて19・9%増加した。負債総額は前年より109億9000
万円増の349億2000万円。産業別では、小売業が36件と最多で、ついで建設と製造業が32件と
なった
▼東日本大震災の影響による倒産は、前年より5件多い29件。同社では、アベノミクスで景気が押し
上げられつつある中、円安が進んだことに伴う原材料高で収益などが圧迫され、倒産に至るケースが
見られたと指摘した
▼茨城県がまとめた昨年11月の消費者物価指数で、水戸市の指数は総合で101・7となり、前年同
月を1・7%上回った。県庁所在地と政令指定都市の一部の計51市のうち、札幌市やさいたま市と並
んでもっとも高かった。トップを記録するのは昨年4月以降8カ月連続となる。穀類(国産米コシヒ
カリ)などが値下がりしたものの、ガソリンや生鮮野菜(じゃがいも)、電気代などの値上がりが上
昇要因として挙げられている
▼アベノミクス効果がいち早く茨城県の隅々まで届いてくれることを切に願う。東日本大震災の影響
が残り、物価指数が高く、消費税が上がるでは3重苦になってしまう。(茨城・KM)