コラム

2014/03/04

鳴かぬなら~どうしょうか(茨城・HN)

鳴かぬなら〜どうしようか


▼江戸の川柳で「鳴かぬなら〜」のフレーズが流行した。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3武将の

性格を言い当てたものとして有名である


▼月日は早いもので、娘も4月で小学3年生。幼稚園のころから人見知りで、小学校に行っても友達

ができるのかと案じていたが、親の心配をよそに楽しくやっているようだ。ある日のこと、勉強する

ように指導しようとしたが、「はいそうですか」となかなか言うことを聞いてくれない。そんな時、

思い出したのが、3武将の性格を表したフレーズだ


▼まずは家康殿にお知恵をお借りするとしよう。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」。駄目だ…

いつになってもやる気配がない。ならば「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」ではどうだろうか。

いやいや信長殿ではとても笑えない。どなっても効果なしだ


▼ここはひとつ秀吉殿にお知恵をお借りいただくとしよう。「鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス」。

さて物で釣るか、遊びで釣るか…と考えながらも、結局、隣りに寄り添って見守ることにしてみた。

するとどうだろう、意外にも、自分から勉強し始めるではないか。ただ隣りで見守っているだけでよ

かったのだと痛感した


▼何も余計な工夫はいらない。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」は、辛抱強く待つとの意味

のほかに、機をうかがう家康の性格を表していた。だが、有能な家来を育てた彼の性格を表している

という説もある。黙して待つ―。先人の言葉に感銘するばかりだが、かの経営の神様、松下幸之助翁

も、あやかって「鳴かぬならそれもまたよしホトトギス」と詠んだ句がある。(茨城・HN)


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