コラム

2014/03/07

中田英寿氏に期待するもの(山梨・TH)

中田英寿氏に期待するもの


▼昨年10月、山梨県のブランディング総合プロデューサーに、甲府市出身でサッカー元日本代表、欧

州の名門クラブで活躍した中田英寿氏が就任した。2006年に引退。菓子製造販売である株式会社

東ハト執行役員(最高ブランド責任者)に就任したほか、チャリティーマッチや日本文化支援活動を

続け注目を集める存在だ


▼また戦略的ブランディングプロジェクトの一環として県内のある織物メーカーを訪問。製品と産地

の魅力を国内外に発信するとともに、ブランド力アップに取り組み始めた。県内の東部地域は、全国

有数の織物産地だが、海外の安価な製品やクールビズによる需要減少に苦しんでいる


▼織物メーカーを訪問した彼は、生産現場を見学するとともに商品をチェックし、どのメーカーも高

い技術、商品のクオリティーも高いことを確認した。視察後の推進会議で「いきなりヒット商品は出

来ないが生産者の視点を変えるきっかけなどを、人や企業につなげたい」と答えている


▼ところで最近は、山梨県内の企業も国外へ目を向けつつある。例えば、伝統工芸品の甲州印伝。英

国ロンドン中心部にある美術館のショップに甲州印伝の商品を販売した。現地のバイヤーからも富士

山、武田菱などの立体的なデザインが好評らしい。甲州印伝製品は、まだ世界的に見れば知名度はそ

れほど高いようには見えない。富士山世界遺産や東京オリンピック効果を見据え、各企業も絶えず努

力を続ける


▼中田氏が総合プロデューサーに就任したので、山梨の商品が世界に積極的に発信できるだろう。県

内企業がもっと元気になることを期待したい。(山梨・TH)


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