コラム

2014/04/19

外国人労働者の規制に危惧(埼玉・YW)

外国人労働者の規制に危惧


▼政府は人手不足の軽減を目的に、外国人労働者の建設分野における活動を最長で5年認める時限措

置を決定した。これにより2020年までに外国人技能労働者を7万人程度確保する


▼外国人技能実習生制度の期間延長と帰国した実習生の呼び戻しが柱のためか、東京五輪開催までに

限定しているが、どうなのだろうか。緊急対策とはいえ、長期的視点のない御都合主義に感じてなら

ない。なぜなら政府関係者から「移民政策と勘違いされては困る」「移民扱いではない」と強調され

るためだ。国が必要な労働者だけ必要な時期に来て頂ければ結構、たとえどんなに貢献してどんなに

有能でも長年そのまま働いてもらったら移民と思われるので帰って頂く―ということが前提なのだ


▼欧米では数年移り住むだけで移民を意味し、最長5年も同じ国に滞在することは移民にほかならな

い。日本国内に引き続き留まりたいとする有能な外国人労働者への扱いを間違えると、外交政策的に

も汚点を残しかねないことを肝に銘じるべきだ


▼外国人に頼ること以外に、まず「魅力ある建設業にする」ためにはどうすべきか―という根本的な

問題を忘れてはならない。建設業への若手入職者へのアピールも見直す必要がある。また社会資本整

備への責任感を押し付けるだけでは若い人にとって荷が重過ぎる


▼建設業の楽しさ、達成感をアピールし若手のプロジェクト参画なども促進させてはいかがだろう。

長期的視野で若手の育成策を今こそきちっと再考すべきではなかろうか。場当たり的な使い捨てだけ

は御免被りたい。助っ人+若手育成は良質な国土建設につながる。(埼玉・YW)


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