コラム

2014/04/25

マンパワーの大切さ学ぶ

マンパワーの大切さ学ぶ


▼山梨県内の山間部には、2月の大雪の影響で、今でも雪の塊りがゴロゴロ。雪崩の影響で国道沿い

にも倒木が散乱。大雪の爪あとを残す。富士山周辺では、富士山有料道路(富士スバルライン)の休

憩施設や展望台を直撃した


▼荒廃が進む民有林を所有者に代わり間伐するため山梨県では、2012年度に森林環境税を導入。

民有林の間伐に活用するほか里山再生や広葉樹の植栽に充てている。しかし、現状は所有者の同意を

得る作業が進まず、あまりはかどっていない。十分な密度の森林があれば、雪が木々に当たり雪崩も

減速し、被害が少なくなると言われていた


▼農業分野の被害状況も深刻だ。ブドウやモモの栽培が盛んな峡東地域では、雪の重みでビニールハ

ウスが倒壊しビニールが破れ、パイプが曲り、棚も崩れた。知り合いの農家の方は「今シーズンの温

室栽培は絶望になるだろう」と悔やんでいた。地場産業のワイン造りにも、影響が出てくるのではな

かろうか


▼多くの山梨県民は先の大雪で「陸の孤島」を体験した。行き場のないトラックが駐車していたこと、

ガレージが倒壊したこと、ガソリンが届かず給油が出来なかったこと、コンビニに商品が無かったこ

と、常に大雪情報のテロップが流れっぱなしだったこと


▼この状態を救ったのは近隣県から訪れたボランティアの存在だった。除雪や倒壊ビニールハウス撤

去、復旧作業を行うために集結した。作業後のボランティアの方の会話で「またどこかで会いましょ

う」と言い、颯爽と自動車で帰る姿は恰好よかった。今回の大雪災害で県民は改めてマンパワーの大

切さを学んだ。有難かった。(山梨・TH)


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