コラム

2014/05/13

歩きりGメン配置を要請(茨城・HN)

歩切りGメン配置を要請


▼消費税率アップを機に、不当に消費税分の値引きを求めたり、不払いする企業を取り締まる「消費

税転嫁対策室」が、中小企業庁や全国の経済産業局に設置された。約500人の『転嫁対策調査官

(転嫁Gメン)』からなる組織だ


▼TVインタビューで転嫁Gメンの一人は「消費税分の価格転嫁を拒む企業は後を絶たない。われわ

れがその抑止力としてサポートできれば」と応えていた。税率10%アップも予想されることから、ま

すます注目されそうだ


▼「不当に値下げを要求する」と言えば、建設産業界で問題視されているのが『歩切り』。市町村の

首長が正当な理由も無しに積算後の価格から、さらに値切って予定価格を設定する行為だ。地元企業

からは、多いところで10%カットする市町村もあると仄聞する。首長からすれば値切ったことを成果

に住民らにアピールする腹積もりかもしれない。だが瀬戸際のところで地域のために踏ん張っている

企業からすれば、たまったものではない


▼国交省と総務省は、ことし1月、市町村に対し歩切りを厳重に控えるよう要請した。不適切な措置

を行っている市町村には直接指導し、改善されない場合は市町村名を公表することも視野に入れてい

る。だが実態はどうだろうか。本腰を入れる気はあるのだろうか


▼転嫁Gメンは、悪質な事例が判明した場合、公正取引委員会による是正の勧告を行った後、企業名

を公表するとしている。消費税の価格転嫁を拒む企業を取り締まれて、歩切りを取り締まれないはず

はなかろう。国土交通ならびに総務両省に、どうか『歩切りGメン』の配置を切にお願いしたい。

(茨城・HN)


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