コラム

2014/06/05

W杯を前にかく思う(山梨・HK)

W杯を前にかく思う


▼ファンならずとも期待に胸が膨らむ。サッカーワールドカップブラジル大会の開幕が目前に迫った。

オリンピック以上とも言われる一大スポーツイベントに、世界中の人々が待ちわびている。日本代表

の活躍は言うに及ばず、競技人口2億6500万人以上(2006年FIFA発表)のトッププレー

ヤーのパフォーマンスにも心が躍るのではないだろうか


▼開幕前に注目されたのが代表選手の選出だ。そのニュースは、スポーツ紙にとどまらず一般紙の朝

刊も1面トップを飾った。ザッケローニ監督の専権事項であるとはいえ、解説者もコアなファンも素

人も希望と願望に後押しされたメンバーリストを胸に秘めていたのではないだろうか


▼発表当時、病でその職を退いたのち、代表に対し数々の提言を新聞に掲載していた元監督のオシム

氏は「世界のどの代表チームでも、どんなリストを発表しても批判や不満は聞かれる」と語り、自身

の母国代表監督時代の選手選考時のエピソードを披露している


▼リーダーには、先頭で皆を引っ張っていくタイプと適材適所に人材を配置してある程度任せるタイ

プがあるようで、スポーツチームの監督はまさしく後者にあたる。ひとたび試合開始の笛がなったら、

ピッチ脇から指示を伝え激を飛ばすしかできない。歯車がかみ合わないときに募るもどかしさは、テ

レビの前で手に汗握るわれわれには計り知れない


▼いやでも耳に入ってくる論評は受け流し、胸に抱いた確固たる方針と戦略を貫き、ぶれることなく

前進する。ハートは熱く、頭はクールに。闘うリーダーにはそうした信念が求められる。

(山梨・HK)


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