コラム

2014/06/18

台風への油断禁物(群馬・SS)

台風への油断ことしは禁物


▼暑い。6月なのに、前橋市では早くも最高気温が30℃に達してしまった。地球温暖化や猛暑、酷暑

などという言葉が叫ばれて久しい。このペースだと、夏本番を迎える7、8月の暑さはいかばかりか、

と考えてしまうのがここ数年だった。しかし、ことしは事情が違うらしい


▼エルニーニョ現象が発生する可能性が高いという。ペルー沖の海水温が上昇することを指すが、日

本には冷夏をもたらす効果があるとカーラジオから流れてきた。この報を聞いて「ことしの夏は過ご

しやすくなるかも」と安堵してしまった。だが冷夏により農作物の生産に大きな影響が出るらしい。

農家にとっては気が気でないだろうし、それをいただく私たち一般消費者からしても値上がりが気が

かりだ


▼さらに、エルニーニョ現象がもたらす効果は冷夏だけではない。最も発達したときの台風の中心気

圧が低くなり、台風発生から消滅までの寿命が長くなる傾向が見られるという。実際にエルニーニョ

現象が発生した2009年に日本へ上陸した台風18号が甚大な被害を及ぼしたのは記憶に新しい


▼人が生きていく上で水は必要不可欠だ。海やプールでプカプカと浮かぶのも気持ちいい。しかし台

風のような勢いになってしまうとあっという間に凶器に変わる。水害に対する油断は禁物だ


▼09年の台風18号発生時の群馬建設新聞を見返すと「群馬県建設業協会がGPS携帯で台風被害情報

共有」「住宅金融支援機構が台風被害に融資」との記事が見つかった。政権が国土強靱化を唱える今

こそ、必要なインフラ整備を着実に進め、国民の生命・財産を守っていかなければならない。

(群馬・SS)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら