コラム

2014/08/20

「建設業を愛していますか?」(群馬・NA)

建設業を愛していますか?


▼「あなたは日本を愛していますか?」。これに即答できる人がどのくらいいるだろう。では「あなたは自分の仕事を愛していますか?」はどうだろう。読者の多くは建設産業に携わっているから、「建設業を愛していますか?」という問いでもよい


▼集団的自衛権の行使を閣議決定したことから注目されている自衛隊だが、東日本大震災を機により身近に感じている国民も多いはず。メディアを通じて災害現場で必死に救助にあたる映像の姿も増えている。いざとなったら助けてくれる、頼りになる存在として感じられる


▼自衛隊では、新人隊員に「日本は素晴らしい国」ということをまず教えるそうだ。命を懸けて守り、愛するに値する国だと知ることで、危険な場所でもためらわず、冷静かつ迅速に任務にあたり、過酷な状況でも耐えうることが可能になるのだという


▼3K、4Kに始まり、何かとネガティブが先行する建設業は、優秀な若い入職者が少なく、次世代を担う後継者不足が喫緊の課題だ。魅力のアピール、大切な産業だと知ってもらいたいと、様々な努力をしている。そうした対外的な活動と同時に、原点に立ち返り、建設業へ従事している人自身が「素晴らしい仕事」と思える環境づくりが必要な気がする


▼建設業にしかない、やりがいや誇り、素晴らしさ。いくら言葉を並べても、実感した上で発信しなければ、周囲へは伝わらないし、理解や共感はなかなか得られない。苦のない仕事など存在しないが、それでも「建設業を愛しています」と携わる皆が胸を張れるように、いかに取り組んでいくか。そこに糸口があるのかもしれない。(群馬・NA)


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