コラム

2014/09/12

見誤るな第一、第二順位(東京・UT)

見誤るな第一、第二順位


▼情報は、送り手と受け手との間でやり取りされている。一記者として反省する点が多々あるが、受け手のアンテナがいまいちの場合、ことの重大さが認識されないケースがある。例えば戦時中、前線からの一線級の情報や、精密な分析結果を大本営に入れても、そこがとんちんかんだったり、都合の悪い情報を無視した場合、根幹を見誤る状況が生まれるだろう


▼受け手のアンテナをより良くする必要に迫られた場合、送り手は様々な工夫をこらす必要がある。分かりやすく、重要性を理解してもらえるように。ただ、どこまでいっても補助支援であり、まず第一に重要なのは受け手の自助努力になる。最終的な責務も受け手自身にあるといえる


▼改正品確法が施行され、受注者が適正利潤を得ることを発注者の責務とした。関連して、あらためて歩切りの根絶を求める声が高まっている。国土交通省や総務省による要請や働きかけが、これまで以上に重要となる。実名公表をちらつかせた上での実態調査も打ち出したところで、さらなるケタ違いの強力な取り組みが求められるところだ


▼この歩切り問題にしても、根絶に向けた要望や追及の矢を国に向けるのは間違っていない。ただ、一番悪いのは当該自治体。迅速に特大の矢をまず放つべき相手は、近くにいる。地域主権、地方自治を推進するのであれば、なおのこと、国は二番手だろう


▼第一順位と第二順位とを見誤ってしまうと、本質から大きなズレが生じ、いつまでたっても物事が改善されない恐れがある。筆者も情報の受け手として、また送り手として、力不足を克服していきたい。(東京・UT)

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