コラム

2014/09/26

人に例えてインフラ考える(新潟・HT)

人に例えてインフラ考える


▼昨年の健康診断で、生まれて初めて 『再検査』の判定が出た。自覚症状もなく「まさか自分に限って」との疑心と自己判断で結局、再検査は受けなかった。のちに看護師の知人に話したところ「本当に気を付けたほうがよい」と釘を刺された。病院では「もっと早く来ればよかった」という患者をよく見るそうだ。本職に言われるのは説得力が違う。その後、生活習慣を見直した結果、今年の健康診断で再検査の文字は消えた


▼小・中学生、高校生を対象とした現場見学会などで『何のために工事を実施するのか』『いま何をやっているのか』を説明するために、社会インフラを人に例えた話を耳にする。道路や上下水道は血管、柱や梁は骨、設備などは神経、行き交う人や車は血液で、それらを直す建設業者は医者と言ったところだろうか


▼先日、小学生に舗装工の「オーバーレイ」や「切削」を理解してもらうため、夏休みで真っ黒に日焼けした子どもの腕を見ながら、むけた皮を舗装に例えて説明していた。「古くなった皮がむけるのは人も道路も同じ。ただし道路は自然にむけ変わらないから、舗装工事が必要になる」


▼この説明には、小学生も納得した様子。単語の意味や舗装工事の意義だけでなく、道路が多層構造になっていることを理解したようだ。人に限らず社会インフラも超高齢化社会に突入していることは言うまでもない


▼人に例えられるからこそ「社会インフラ」をきちっと維持、管理、整備していかなければならない。老朽化対策は待ったなしであり、人もインフラも「まだ大丈夫」ではなく、早期発見と早期対応が必要である。(新潟・HT)


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