コラム

2014/10/31

業界の魅力は賃金より休日(埼玉・YW)

業界の魅力は賃金より休日


▼日建連、全電工労組、道建労協などの建設産業6労組は11月8日を統一土曜日閉所とし「休める産業」をアピールする。言い方を換えると、常識になっている週休2日制が確立されていない証明ともいえる


▼建設産業への若者の入職を増やそうと躍起になっている。魅力ある業界をアピールするのに、国の建設産業活性化会議で「週休2日制の実現」を明記。最近の若者は職業選択にあたり、給与が高いより休日や福利厚生を気にするらしい。休日確保に向け、意見交換会で耳にするのが「適正な工期設定」だ


▼業界人は訴える。「適正工期が設定されず、休日も現場に入り、残業体質にもなって、若者が定着しない」という声だ。発注者の工期設定によって建設業がピンチになっているという言い分である。全測連関東地区協議会の調査によると、関東地方整備局の3月1カ月だけで年間の75%が発注されるそうだ。その工期のお陰で若者が逃げるという


▼業界筋に言わせると、「俺らは工期に追われ土日もないのに、発注者は週休2日制だ」と嘆く。こうした声もあり、発注者も受注者も週休2日制を確立すべく双方ともに歩み寄ろうとしている。建設業は残業体質を改め、土日のゴルフ接待も慎む努力をすべきではないだろうか。ゼネコンをやめ県庁に入る方にも職業選択の自由があり、言い分を聞くと、土日はゴルフ接待、ある女性はキャディーに活用されたと聞く


▼適正な工期と発注の平準化は毎年全団体が発注者に要望する。そろそろ、本音で実施すべきではないか。魅力は、やり甲斐や良い生活ではない。休日とゆとりである。実現を期待する。(埼玉・YW)


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