コラム

2014/10/03

女性目線と男性目線(東京・HM)

女性目線と男性目線


▼女性だけの飲み会、いわゆる「女子会」に最近では男性を1人加えるというやり方があるそうだ。その方が「会話が下品になりすぎなくていい」らしい。加わる男性は、女性陣が異性として意識しないレベル、つまりかっこよすぎては駄目。また、その場で女性を口説こうとするような「肉食系」もNGという。ただ居てくれればそれでいい


▼日本建設業連合会は「なでしこ工事チーム」の取り組みを始めた。技術者、技能者を問わず、建設現場内でサークルのような集まりをつくり、現場に対して女性の意見や要望を言っていこうというもの。なかなかよいアイデアだな、と単純に思っていたが、女性目線では必ずしもそうではない


▼ある女性は「男性を加えた方がいい」と言う。理由は「男性の方が管理能力が高いのでチームとしての成果がきちんと出せる」と話し、さらに「女性だけの集まりは何しろ人間関係が面倒」と指摘する。別な女性は「なでしこ」という言葉に違和感を覚えると言う。現場で汗をかいて働く姿と、本来の「大和撫子」の意味との間にギャップを感じるそうだ


▼よかれと思っていても、男性目線と女性目線の間には、ずいぶん開きがあるようだ。女性だからと守りすぎてもいけない、男性にとって逆差別になってはならない。いろいろな意見が出てきてはいるが、これも女性を活用しようという取り組みが活発化している証拠


▼建設業にとって女性活用は、未知の領域に近い。さまざまな指摘が出るのは仕方あるまい。多くの試行錯誤の先に答えらしきものがきっとあるのだろう。取り組みはまだ始まったばかりだ。(東京・HM)


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