コラム

2015/01/17

大型事業にわくわく(東京・HM)

大型事業にわくわく


▼首都圏中央連絡自動車道(圏央道)が開通し、東名高速道と関越自動車道がつながった。これにより私が住む群馬県と両親が住む神奈川県の間は、ほとんど下道を使わずに行き来できるようになった。今までは夜中の混んでいない時間帯でも3時間近くかかったが、2時間程度で行けるようになる


▼今年の年末年始の帰省はさっそく圏央道を通ってみようと思っていたら、両親がこちらに来たいと言う。それもいつもの電車ではなく、車で。理由を聞くと「圏央道を通りたいから」。同じようなことを考えていると笑ってしまった


▼大型プロジェクトは、何かと批判の対象になりやすい。「無駄な公共事業」「バラマキ」。しかし、人をわくわくさせる力も持っている。今年3月には長野新幹線が金沢まで延び、北陸新幹線として生まれ変わる。私のまわりでも「金沢に行きたい」という言う人が多い。もちろん自身も行ってみたい


▼この10年ほど、年賀状のやり取りぐらいしかしていない友人が金沢に住んでいる。最後に会ったときは、まだ独身だった彼は、すでに2人の子どもに恵まれている。今年の年賀状に「新幹線がつながるな」と書いたところ、向こうから来た年賀状にも新幹線のことが書かれていた。なんだかこの年末年始はこういう偶然が多い


▼これからリニア新幹線の工事が始まる。ビッグプロジェクトが人をわくわくさせるのは、そこに感動があるからだろう。大きい、速い、という五感を伴う感動の予感にわくわくするのだ。そして感動の裏側には、それを造り上げる人や技術に対する尊敬や誇りが間違いなく存在しているはずだ。(東京・HM)


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