コラム

2015/01/30

常に新たな挑戦を(山梨・TT)

常に新たな挑戦が必要


▼キッチン用品選びをする際、商品を手にとり使い心地を確かめ、その道具が自分の家のキッチンで活躍する様子、数年後の愛着度など様々な局面を想像して購入を決める。何度も何度も売り場に足を運び、想像して調理をしているかのようなエアー調理を繰り返す


▼少し前に、デパートのキッチン用品売り場を見ていたら、気になる鋳物製の鍋があった。その鍋の蓋(ふた)の開け閉めを繰り返し、なめるように見ていたら、店員の方が寄って来て、特徴などをじっくり説明をしてくれた。マンホールや継ぎ手などを製造している建設業界の会社が、新たな商品として開発したものだと聞き、急に興味がわいた


▼早速インターネットで調べて見ると、その会社は鋳物産業が盛んな埼玉県川口市にあると知った。これまでに30~40年のスパンで新商品を開発し、今回の鍋は同市商工会議所が行うJAPANブランドプロジェクト事業の一つだという。建設業の異業種参入で明るい話題が少ないなか同社のマンホールからキッチンまでの用品開発に、とても興味を覚えた


▼建設業者の異業種への参入について、県内のある自治体の首長は「数少ない成功事例を皆が成功するかのうようにPRするが、実際は成功事例など身近で聞いたことがない。本業までをも失い兼ねない話が大半だ」と述べた


▼一方、市の優良施工業者の表彰式に出向いた際に、受賞者として出席していた建設会社の代表者は「生き残るためには、異業種の参入を考えなければならない」と言った。共通することは、既製概念に捕らわれることなく、常に新たな挑戦が必要であるということだった。 (山梨・TT)


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