コラム

2015/02/03

2020年の期待と不安(茨城・YO)

2020年の期待と不安 


▼欧州宇宙局(ESA)が打ち上げた彗星(すいせい)探査機「ロゼッタ」が昨年11月、「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」への着陸に成功した。史上初めて、彗星への着陸を成し遂げた


▼日本の探査機に目を向けると、宇宙航空研究開発機構(ジャクサ)開発の小惑星探査機「はやぶさ」が脳裏に浮かぶ。地球へ帰還するまでのドラマは、竹内結子主演の「はやぶさ/HAYABUSA」、渡辺謙主演の「はやぶさ 遥かなる帰還」、藤原竜也主演の「おかえり、はやぶさ」などが映画化された。探査機が月以外の天体に着陸し、サンプルを持ち帰ったのは史上初だ


▼はやぶさは、2003年5月に打ち上げられ、05年の9月、小惑星「イトカワ」に到着。幾多のトラブルに見舞われながらも60億㎞の旅を終え、10年6月オーストラリア南部の上空で大気圏に再突入した。この光景は、日本中を興奮の渦に巻き込んだ。カプセルなどの展示会場には多くの人が訪れ、一目見ようと長蛇の列ができた


▼そして今、H2Aロケット26号機で、後継機「はやぶさ2」が昨年12月3日午後1時22分に打ち上げられた。その目的は、小惑星「1999 JU3」を探査し、サンプルを地球へ持ち帰ること。地球誕生の謎、海の水の起源や有機物の起こりを探るという、壮大なスケールで計画されている


▼はやぶさ2の地球への帰還予定は20年末、東京オリンピック・パラリンピックの開催年にあたる。期待して待ちたい。その時までに、官民挙げての取り組みが進む、魅力ある建設産業の創出、若年労働者の確保・育成など様々な建設産業の課題は解決しているのだろうか。気に病む。(茨城・YO)


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