コラム

2015/02/17

作業すべてが安全の確保に(山梨・MK)

作業すべてが安全の確保に


▼建設業に従事する人が建設産業の役割や重要性について訴える「私たちの主張」。昨年の受賞作品で、ある女性社員が「現場の安全」について主張された内容が印象に残っている


▼彼女は直接、現場作業には携わっていない。しかし、勤めている会社の会長が、ある行事でのあいさつで「安全」への意識が変わったという。会長はこう話した。「安全とは、現場に出ている者だけが意識するものでなく、会社全体で意識すること。労働災害を起こさないことはもちろん、電話を確実に取り次ぐことなど、すべての安全管理に知恵を絞り出すことで会社の安全を築きあげてください」


▼現場は、現場だけで成り立ってはいない。その女性社員の方は電話応対や書類作成、伝票づくりなどが主な仕事。第一線である現場と比べ、現場をサポートする部門は目立たない。しかし、「安全の確保」という大きな目標に向けて一つひとつの作業が安全につながっており、意味があるということに気づいたという。気づいた女性社員も素晴らしいが、気づきを与えた会長の話もすごい


▼昨今は異常気象が各地で発生し、思わぬ災害もおきている。そして一番に復旧現場に駆けつける建設業の奮闘を見聞きし、業界に対する見方を変えた地域住民も多いと聞く。「見方」を変えてもらうことは「味方」を作ることにつながる


▼その女性社員は、地域の生活や人々の「安心」「安全」を支える建設業に魅力を感じ、携わっていることに誇りを感じていると作品に記した。年度末へ向けてあわただしくなる。現場を支える部門や周囲の関係者も現場と合わせて無災害でいきたい。(山梨・MK)


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