コラム

2015/02/21

女性の活躍する場に期待(山梨・TT)

女性の活躍する場に期待


▼トンネルに女性が入ると、嫉妬心を抱いた山の女神が災害をもたらすと言われていた時代から、土木技術の発展や労働基準法の改正などを経て、女性技術者たちの進出と活躍が注目される時代となった。女性技術者や女性技能者の愛称も「ドボジョ」から「けんせつ小町」に変わった


▼女性技術者などが現場で生き生きと働く姿を、メディアが取り上げる機会も多くなり、仕事のやり甲斐について「現場が完成したときの達成感」や「地図に残る」「ものづくりの楽しさ」など沢山の魅力を伝えている


▼しかし、現場で働く女性たちは、トイレや更衣室の問題のほか、出産や育児との両立など抱える問題も多く、女性を採用するかどうかについては、企業によってはかなりの温度差があるようだ。現実として、地元で女性技術者などを見かけるとしたら、公共事業の取材で自治体に出向いた時くらいだ。同僚記者も「まだ、取材先の現場で女性技術者などが働いている姿をリアルに見たとことない」という


▼長年、建設・土木業界につきまとう3Kのイメージに加え、賃金水準の低さなどから男女を問わず現場の担い手不足が加速している。そんな状況下で、女性技術者などを雇用できる企業は、まだほんの一部だろう


▼山梨県内では1月に知事選が行われ、今月17日に新知事が誕生した。新知事には、女性が活躍する社会の実現と、建設業界で働く者が個性と能力を発揮できる会社の環境づくの一助になってくれることを期待する。それが、きっと当選時のあいさつにあった「経済活動の基盤強化」と「暮らしの強化」「山梨県の再生」につながるだろう。(山梨・TT)


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